地理学者が哲学に目覚めたら最強だったんじゃないか

オギュスタン・ベルク著『風土学序説』を紹介します。

18 政治って誰がどうすることだろう

8 人間性に焦点をあてて定め、運用するルール

精神的・肉体的なかたよりが問題にならないくらい懐の深い社会作りを目指してはどうか 個人的/社会的な認識の部位のかたよりが、当人の健全なふるまいを阻害し、他者と隔てる。 人間は自他の多様性を尊び自分の人間性を発揮すれば、自ずから争いごとから遠…

7 この世界のルール

国や民族という観点から人間をまとめて扱おうとする態度は人の道からはずれている思う 世界中で平和を支持する人が「人間一人ひとりと知り合って話せば、そこに敵になるような人はいない」と言っている。 風土学の視点から、僕は彼らの意見を支持する。 「国…

6 風土学は政治の普遍的原理にあたる論理を示す -6

人間の利害や価値観の不一致が招く人的リスクも喫緊の課題である 風土(エクメーネ)はあくまでも理論上の概念である。 ある場にいる人全員が風土性という人間の原点に立った人間性を発揮すれば、その中からは誰かにとっての敵たる人間存在が消える。 本書の…

5 風土学は政治の普遍的原理にあたる論理を示す -5

行政以外の政治 前に述べたとおり、政治とその論理すなわち倫理は人が他者と出会う際に同時に発生する。 世の中の政治には、容量の問題で誰をも受け入れることの許されない類のものも多数存在する。 たとえば日本社会では人が1度に恋愛すべき人は1人までで…

4 風土学は政治の普遍的原理にあたる論理を示す -4

もし風土学の視点の正当性が世に認められれば、人間のあらゆる政治のしかたがトップダウン(上意下達方式)優位からボトムアップ(積み上げ方式)優位に変えられるかもしれない 拙ブログを書き始めた時、僕は風土学の論理には日本人の政治離れを止める力があ…

3 風土学は政治の普遍的原理にあたる論理を示す -3

間接民主制に有権者全員が主体的に関わる手順 自治体や国の規模で行われる政治では市民/国民全員の心身の実体(土性)を把握することが困難なため、日本では間接民主制がとられている。 たとえそのように理屈とは異なる方法で政治が実現されているとしても…

2 風土学は政治の普遍的原理にあたる論理を示す -2

風土学が提示する"風土「として」論理" 以下、僕が本書を読んで考えたことを述べる。 ベルク氏が提唱した風土学の視点は、主体的問題の原理を明かす。 よりわかりやすい言い方にすると、ある場にいる主体にとってある命題が適当か否かを判断する論理的な基準…

1 風土学は政治の普遍的原理にあたる論理を示す -1

政治と倫理の邂逅 人が物をどう扱うべきかという問いは倫理学の範疇である。 物を扱う人が2人以上に増えた際、その問いは倫理と同時に政治の色を帯びる。 バッタリ行きあたった2人が道を譲り合うひとときの「アッ スミマセン」から一国の政治まで、ある場に共存す…