地理学者が哲学に目覚めたら最強だった説

オギュスタン・ベルク著『風土学序説』を紹介します。

1 風土学を検証しよう

あなたと風土学本論を始めたい

『風土学序説』は人間が無意識に認識している現実のあり様とそれにふさわしい論理のあり方を論じた本である。
その結論は、人類はみな先天的かつ後天的に1つの構造を受け継ぎながらその構造の上で無限に多様な性質を現し、その総体がこの現実世界を形成している、というものである。
本書は学術書であり、その学説は検証され、批判され、世の中からまっとうな学問として認められるまで精査されるべきである。
既にここまでの思索がなされて本という形をとっているのに、これをなかったものとして無視するのはもったいなさ過ぎると思う。
拙ブログを読んでいるあなたがもし、地理学か哲学どちらかに何らかの形で関わる学識者であるならば、その専門家として蓄えた力を貸してほしい。
また、以前に風土学と種々の工程管理活動はその姿勢において不条理を含む現実を直視しようとする点で一致すると述べたが、あらゆる職種において責務ある立場において職務にあたっている方においても、本書または拙ブログの主張は多少なりとも共感してもらえるのではないか、また有意義な批評をもらえるのではないかと期待している。
人にとって何が本当に絶対不可能なことで何がそうでないことかという知を共有するために、ぜひあなたの挫折と奮闘の経験から聞かせてもらいたい。
上で挙げた中に入らなくても「自分は世の中でこうするべきだと思う」「こういった活動に携わる物としてこうだと思う」といった意見を持つ方にもお聞きしよう。

オギュスタン・ベルクの風土学は、あなたが人として、そしてあなた自身として見ている現実のあり方を、本当に正しくとらえているだろうか?
どうかあなたの意見を聞かせてください。

本書が説いたのは創作活動のセオリーでも武道の心構えでもなく、すべての人間の認識と活動に共通する原理である。
また、個人的な心構えではなく、学術的見地から近代思想をその欠点と共に受けとめ、それを是正し、企業活動に適用される管理規格制度にも肩を並べるような独自かつ世界標準の行動規範を示さんとするような思想である。
本書には世間や風土など日本特有の概念が援用されているが、その目指すところはもちろん日本(人)に限ってみられる法則ではなく、すべての時代・すべての地域の人類があまねく共有している原則である。
僕が拙ブログを日本人に向けて書いたのは、あくまでも僕が日本以外の世界観その他の事情を知らないのでそれしかできなかったためである。
本書自体は、世界中の地理学を理解する人すべてに向けて書かれている。(ベルク氏が対象を日本人に絞って書いたのは日本版への前書きのみである。)
あなたがどこの誰であってもいい、あなたの立場と経験から本書の論証に検証を加えてもらえないだろうか。
本書でなく拙ブログ自体の内容を読んであなたが考えたことでも構わない。
拙ブログの内容は本書の内容とずれている恐れがあるので、それも含めて参考にさせてもらいたい。

たとえ本書に致命的な間違いが含まれているとしても、人間に未知だった欲望を生みつけ新たな人災を招く火種が含まれていたとしても、何かしらの理もまた含まれていることを僕は信じている。
出版されてから16年を経てなお序説に留まっている風土学が学問として発展し、僕らの暮らしの指針として認められる日が来ることを切望している。